2021年8月1日日曜日

イエスによる病人の癒し その2

「そのとき、イエスは彼女に答えられた。「女の方、あなたの信仰は立派です。あなたが願うとおりになるように。」彼女の娘は、すぐに癒やされた。」マタイ 15:28

ここでも「癒し」を意味するギリシャ語 ἰάομαι(iaomai)が使われています。σῴζω(sōzō)ではなく、ἰάομαι(iaomai)が使われている事から、病の癒しという事なので、悪霊が病に関わっていたケースが読み取れます。

また、イエス様が人を癒した時には、「私の栄光の力であなたを癒したのだ!」という様な事は一切言っていません。むしろ、「あなたの信仰があなたを救ったのです。」と何度も言っています。このイエス様の励ましの言葉はルカの福音書だけでも4回出ています。救うは σῴζω(sōzō)であり、病からの救いという意味でしばしば「癒し」とも訳されています。

もちろん、イエス様は癒しの信仰を持っていない病人も癒したのですが、信仰を持っていた人たちに対しては、特に高く評価しています。

「イエスはこれを聞いて驚き、ついて来た人たちに言われた。「まことに、あなたがたに言います。わたしはイスラエルのうちのだれにも、これほどの信仰を見たことがありません。」マタイ 8:10 

百人隊長の信仰はイスラエルのうちの誰よりも優れていました。彼は異邦人であったのにも関わらず、自分のしもべの癒しの為に信仰を持っていました。他人の為に信仰を持つ事を異邦人がしたのです。信者であり他の人を導く為に歩む人なら、なおさら他の人の為に癒しの信仰を持つべきでしょう。それは、イエス様がしていた事であり、また、教会の長老も信仰の模範者としてその様な立場にあるのです。

「あなたがたのうちに病気の人がいれば、教会の長老たちを招き、主の御名によって、オリーブ油を塗って祈ってもらいなさい。」ヤコブ 5:14 

「(信者である)あなたがたのうちに病人がいれば、教会の長老たちに祈ってもらいなさい。」というのがヤコブのアドバイスでした。この場合、長老が信仰の祈りによって癒す立場にあります。直後の節をみましょう。

「信仰による祈りは、病んでいる人を救います。主はその人を立ち上がらせてくださいます。もしその人が罪を犯していたなら、その罪は赦されます。」ヤコブ 5:15 

「信仰による祈り」は長老によるものです。