2021年8月3日火曜日

イエスによる病人の癒し その4

神の愛は私たちに対して働きますが、神のさばきは悪魔に対して働かれます。悪魔に対する主の働きが、病人を癒したもう一つの大きな理由です。

「それは、ナザレのイエスのことです。神はこのイエスに聖霊と力によって油を注がれました。イエスは巡り歩いて良いわざを行い、悪魔に虐げられている人たちをみな癒やされました。それは神がイエスとともにおられたからです。」使徒の働き 10:38 

イエス様が悪魔に虐げられている人々をみな癒したとありますが、この事自体が癒しの目的でもありました。「悪魔のわざを打ち破る為に神の御子が現れた」と使徒ヨハネも言っています。従って、幾つかのケースでは病を持って来るのは悪魔(悪霊を含む)である事は間違いないでしょう。決して神様が「訓練」という名目で持って来るようなものではありません。全ての病は悪魔からとは言えませんが、背後で悪魔・悪霊が間接的に働いている事は非常に多いものです。実際に、長年にも渡って多くの悪事をしてきた敵は、この地上の至る所で病気の原因となるものをもたらしています。私たちの住む環境だけでなく、食べる食べ物でさえも私たちの体に悪影響を与えて不健康にしているものもあります。それらのものは、最初に神が創造したものではありませんでした。

私たちの癒しに対する考えは大きく一新される必要があります。病気を癒す神様の存在だけでなく、病気をもたらす悪魔の存在も考慮する必要があります。つまり、ただ神に癒しを求めるという範囲だけで癒しを考えるのでなく、敵が私たちから健康を盗んでいるという事実についても私たちはどうするべきかを考える必要があるという事です。

「ですから、神に従い、悪魔に対抗しなさい。そうすれば、悪魔はあなたがたから逃げ去ります。」ヤコブ 4:7 

ヤコブが言っている「神に従いなさい」という意味は、モーセの十戒を守って生活するという事ではありません。ヤコブは新生したクリスチャンに書いています。新生したクリスチャンは誰でも新しい契約の下にいます。ユダヤ人であってでもです。全ての新しい契約の下にいる信者は、新しい契約の教えに従う事が神に従うという定義です。もはや古い契約を見る必要はありません。何故なら、古い契約の良い部分は新しい契約の中にも入っているからです。

「神は、「新しい契約」と呼ぶことで、 初めの契約を古いものとされました。年を経て古びたものは、すぐに消えて行くのです。」へブル 8:13 

私たちクリスチャンは悪魔に抵抗する強い者であるべきでしょう。しかし、抵抗しないのなら悪魔は逃げて行きません。悪魔に抵抗しないで癒しをあきらめるのなら、癒しが起きないのは多くのケースで当然の結果となるのです。信者であるなら、神に癒しを求める事は必須ではありません。何故なら、全ての霊的祝福はイエス・キリストの中にあり、主ご自身が私たちの内におられるので、癒しという祝福は既に私たちの中にあるからです。

「私たちの主イエス・キリストの父である神がほめたたえられますように。神はキリストにあって、天上にあるすべての霊的祝福をもって私たちを祝福してくださいました。」エペソ 1:3 

私たちクリスチャンのやるべき事は今から癒しを頂く為に神に癒しを乞うのではなく、私たちの内に既に与えられている神の霊的祝福を引き出す為に信仰を働かす事、そして私たちの信仰の歩みを邪魔して病や恐れを持って来ようとする悪魔に立ち向かう事です。